音楽ホール・多目的ホール・イベントホール
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建築音響設計・電気音響設計の両面からサポート

音楽ホール・多目的ホール・イベントホール・劇場・講堂などの音響設計・音響コンサルタントから、より良い映像・音響空間を、建築音響、電気音響の両面からサポートいたします。 また、ATSでは、音響測定・音響工事コンサルタントまで、設計事務所・工事会社をサポートいたします。北海道から沖縄まで、全国対応です。


音楽ホール・コンサートホール・多目的ホールの防音・防振・音響設計

 by k.kurokawa
音楽ホールの場合(とくにオーケストラ演奏)は、演奏のダイナミックレンジが広く、小さい音がホールの隅々まで心地よく聴こえるようにするためには、室内の静けさが必要となります。そのため、高度な防音と設備騒音の対策が必要不可欠となります。また、ホールで発生する音が、他の施設、外部に影響しないような防音計画が必要です。


防音設計の目標値


部屋の防音性能は、D値という遮音性能の等級で評価されます。D値と人の聞こえ方(感じ方)の対応はおおよそ下記表のような関係になっています。隣室は使用条件によって必要な防音性能は変わりますが、外部・その他隣室はDr-75~Dr-65が目標値となります。

表示尺度と住宅における生活実感との対応例
遮音等級 Dr-65 Dr-60 Dr-55 Dr-50 Dr-45 Dr-40 Dr-35 Dr-30 Dr-25 Dr-20 Dr-15 備考
ピアノ、ステレオ等の大きい音 通常では聞えない ほとんど聞えない かすかに聞える 小さく聞える かなり聞える 楽曲がはっきり分かる よく聞える 大変よく聞える うるさい かなりうるさい 大変うるさい 音源から1mで90dBA前後を想定
テレビ、ラジオ、会話等の一般の発生音 聞えない 聞えない 通常では聞えない ほとんど聞えない かすかに聞える 小さく聞える かなり聞える 話の内容がわかる はっきり内容がわかる よく聞こえる つつぬけ状態 音源から1mで75dBA前後を想定
生活実感、プライバシーの確保 ピアノやステレオを楽しめる
*機器類の防振は不可欠
カラオケパーティ等を行っても問題ない
*機器類の防振が必要
隣戸の気配を感じない 日常生活で気がねなく生活できる
隣戸をほとんど意識しない
隣戸住宅の有無がわかるがあまり気にならない 隣戸の生活がある程度わかる 隣戸の生活がかなりわかる 隣戸の生活行為がよくわかる 隣戸の生活行為が大変よくわかる 行動がすべてわかる 遮音されているという状態ではない      小さな物音までわかる 生活行為、気配での例
日本建築学会より


●遮音等級D値


図-1のようなJIS A 1419-1(2000)「建築物及び建築部材の遮音性能の評価方法ー第一部:遮断性能」に示される空気遮断性能を評価するための基準曲線の周波数特性と等級を用いて評価します。各周波数における測定値をプロットし、結んだ曲線に対して、等級曲線を全て上回る一番高い等級曲線をその等級と読みます。(各周波数最大2dB許容)図-1で示した例では、Dr-40となります。また、ここで読んだ遮音性能Dr値を表-1、2のような評価表(日本建築学会推奨基準)を用いて評価しています。

音楽ホールの防音 遮音等級D値
図-1 空気遮断性能(防音性能)
ホール防音 D値

表-1一般建物の設計遮音量



●室内騒音

より良い音質の再生には室内の静けさが必要となります。室内で生じる騒音源は、外部から侵入する騒音及び室内で生じる設備騒音です。室内騒音の設計目標は下記表に示すようにNC-15~25程度です。また、外部騒音については建設予定地の環境騒音を事前調査し十分検討した上での設計が必要となります。

音楽ホール 許容騒音値


●防音・防振構造

単一部材の遮音性能は、入射音の周波数と材料の面密度の対数に比例します。(質量則)つまり、材料の重量が増えると遮音性能があがります。しかし、質量則では、重量を2倍(同一材なら厚みを2倍)にしても6dBしか遮音量は増加しません。
 この質量則以上の遮音量を得るには、部材間に空気層をとった二重壁を構成することにより可能となります。また、この部材間の振動伝達を抑えることによりさらに防音性能が向上します。したがって、音楽ホールのような
高度な防音性能が必要な場合は、防振設計が必要不可欠となります。また、音は空気を伝播してくるもの(空気伝播音)と壁・床・天井などの物体内を伝播するもの(固体伝播音)があります。固体伝播音は、その物体が振動することで音が伝播するので壁などを厚くするだけでなく防振構造(浮遮音層)が必要となります。特に複合ビルに設置する場合は、床に伝播する振動に対して、防振構造が必要不可欠となります。苦情の発生している音楽ホールでは防振構造が無い、または十分でないことが非常に多いため注意が必要です。

音楽ホール防音・防振構造
音楽ホール防音・防振構造 概念図


●防振設計・防振工事

防振材の種類は、防振ゴム、金属スプリング、エアーサスペンションなど様々ですが、音楽・コンサートホールの防音工事に使用される防振材は、ほとんど防振ゴムです。防振ゴムにもいろいろな種類があります。一般には円筒型防振ゴムですが、最近では、リングマウント・ボールダンパーのような質の高い防振材が主流です。ゴム、ポリウレタン系の防振パッド・シート、フォーム材に組込まれているタイプは簡易防振材で、性能を追及する防振・防音工事には不向きです。特に、マンション・ホテルなど静粛性が必要な複合ビルでは、防振性能が重要です。


防振材の選定


1.固有振動数Foを10Hz程度に設定

防振ゴムの設定は、防振したい周波数の1/3の周波数に固有振動数(f0を設定します。10Hzに設定すると、30Hzぐらいから防振性能が発揮されます。ゴム、ポリウレタン系の防振パッド・シート、フォーム材に組込まれているタイプでは、10Hz程度に設定できませんので使用できません。特に、幼稚園などで使用されている、ホームセンターなどでも売っているような色々な色が着いた、緩衝材のポリウレタンを防振材として使用することは危険です。


2.固有振動数Foでの共振レベルが低いもの

固有振動数Foでは、振動レベルは増幅されます。このレベルが高い防振材では、映画館などの建築の防振材としては不向きです。通常の防振ゴムでは10~15dBですが、15~25dBと非常に大きな防振材もあり注意が必要です。この周波数付近でのレベルが増幅し、外部からの低い周波数の振動に弱く、上部での人の動きの揺れに問題が生じることもあります。


3.防振材の減衰特性

内部摩擦抵抗が少なく、共振点の増幅が大きく、なかなか減衰しない防振材は、バネ自体の縦振動による共鳴現象(サージング現象)を起こすため可聴域の防振効果が悪くなります。特に録音する場合は、床の振動による共振音がマイクロフォンに入り問題が生じるため使用できません。内部摩擦抵抗が適度である防振ゴムの選定が必要です。


●室内音響設計

音楽ホールでは、防振、防音性能はもちろんのこと、演奏者が快適に演奏でき、客席で良好な音質で聴けるような、室内音響設計が重要です。


音響障害の防止

高音質で快適な音空間を実現するためには、響きの長さ(残響時間)を調整するだけではなく、音質や音色を調整すること、すなわち響きの質を設計することが必要です。とくに平行に対向する反射性の大きな面がある場合は、エコーやカラーレーションといった音響障害となりますので対策が必要となります。また、よりよい音響効果を得るためには、ステージから出た直接音に対して時間遅れの少ない初期反射音の合成したレベルが後部座席まで均一になるように有効な反射面の設計をすることが重要です。多目的ホールでは舞台上に可動反射板などを設けます。また、音に包まれた感じを増す効果がある側方からの反射音についての検討も必要です。さらに、ステージから遠い反射面からの遅れた反射音によるエコー障害(ロングパスエコー)に対する対策も必要です。

音楽ホール 音響反射板 ホール 音響拡散体
音響反射板 音響拡散体


最適残響時間

 ほどよい響きは、音に豊かさや暖かみを与えますが、響きすぎると演奏の妨げになったり、本来の演奏の意図も損なってしまいます。また、極端に響きの少ない環境では、演奏に違和感を感じたり(音同士が馴染まないなど)つまらない音になってしまい最適な音響空間とはいえません。
 ホールの最適な残響時間は演奏される音楽のジャンルや室容積によって異なります。クラッシクやアコースティクな音楽ではやや長め(ライブ)、歌の入るロックやポップスなどでは短めに(デッド)設定します。つまり用途によってホールの最適残響時間は変化するということです。
 用途が多目的の場合は、可変残響装置、吸音パネルや反射板を設置することで使用用途に合わせて響きの量を調節することもできます。下記グラフに一般的な使用用途による最適残響時間を示しました。

ホール最適残響時間



可変残響装置設置例




コンサートホール 残響可変装置-1
コンサートホール 残響可変装置-2
コンサートホール 残響可変装置-3

音響設計・音響コンサルタント Pick Up Projects Menu


1

ホール

音楽ホール・多目的ホール・イベントホール
劇場・学校の講堂など


2

シアター・映画館

シネマコンプレックス(シネコン)・試写室
視聴覚室・ダビングステージなど


3

会議室・会議場

会議場・オフィスの会議室
貸し会議室など


4

体育館

学校・公共施設の体育館


5

教会

教会・礼拝堂


6

スタジオ

音楽スタジオ・映像スタジオ・MAスタジオ
アフレコスタジオなど


7

音楽教室

ピアノなど楽器練習室
声楽教室・ボイストレーニングなど


8

ライブハウス

ライブハウス・ライブスペースなど


9

ダンススタジオ

ダンススタジオ・ダンス教室
リトミック教室など

株式会社ATS 納入事例

明治記念館「新若竹の間」「丹頂の間」音響システム

早稲田大学「稲門音楽祭」音響・映像・照明システム(2005年~毎年10月開催)

早稲田大学「稲門音楽連盟発足パーティー」音響・映像システムレンタル及びオペレート(リーガロイヤルホテル)

銀座シャネルブテック及び4Fホール映像・音響・制御・舞台装置システム及び保守

東京商品取引所見学者システム基本設計・実施設計及びシステムの納入・保守

ホンダ ウエルカムプラザ 青山 実施設計及び音響システム納入

ローソン東京大学龍岡門店 プロジェクターシステム工事

JAM HOME MADE 店舗音響システム

千葉TEPCO館展示リニューアルAVシステム

RESTIR ミッドタウン映像及び音響システム

NTTサイバーコミュニケーション総合研究所 映像システム改修工事

銀座ロマンティゴ 監視カメラシステム

品川駅前「シンガポール・シーフード・パブリック」映像音響システム

EXPO ZARAGOZA2008 日本政府館実施設計

六本木アイビスホテル「ラブネット」録音スタジオ、その他音響装置

石田大成社京都本社2Fクリアトロン映像表示システム(WATCHOUT×2面)

日野高校(日野自動車)視聴覚室音響設備工事

六本木レストランLE G.A音響システム

ビクターエンターテイメント新社屋エントランス映像・音響システム

オークラフロンティアつくば大宴会場「昴」音響システム改修工事

大幸薬品様新社屋エントランス映像システム

さいたま水族館ビデオプロジェクター映像システム及び超指向性スピーカーシステム

沼津港深海水族館展示映像音響システム

ディアスタマンションギャラリーAVシステム

創価学会板橋文化会館映像音響システム工事

横浜三井ビル会議室用映像システム(3階・23階・26階・27階・28階)

順天堂大学監視カメラシステム工事

鎌倉七里ヶ浜夏祭り音響システム(毎年8月開催)

ラックバックグループ お台場クイーンズ・バス・リゾート AV工事

サムスン日本研究所 本社ビル  3F映像会議室AVシステムリニューアル工事

サムスン日本研究所 本社ビル  6F講堂AVシステムリニューアル工事

サムスン日本研究所 本社ビル  1F屋外フェンスセキュリティシステムリニューアル工事

サムスン日本研究所 本社ビル  屋上「サムスン」看板LED化工事

サムスン日本研究所 本社ビル  TV共聴システム改修工事

サムスン日本研究所 本社ビル  自動火災報知器改修工事

サムスン日本研究所 本社ビル  1F非常放送設備改修工事

サムスン日本研究所 大阪ビル  10F講堂AVシステム設置工事

サムスン日本研究所 大阪ビル  2F食堂TVシステム設置工事

サムスン日本研究所 大阪ビル  2F食堂世界時計設置工事

サムスン日本研究所 大阪ビル  自動火災報知器改修工事

大洗めんたいパーク 床映像システム設置工事

常滑めんたいパーク 新築展示AV工事、映像シアター改修工事

神戸三田めんたいパーク 新築展示AV工事

トヨタホール 春日井事業所・栃木事業所・山梨工場 見学者向けAVシステム設置工事        

公益財団法人 正派邦楽界 音響システム改修工事

イオンモール 移動型PAシステムの納入(イオンモール盛岡・イオンモール下田・イオンモール京都五条・イオンモール堺北花田・イオンモール羽生・イオンモール多摩平の森)

沖縄ジーノリンボウ店 音響システム工事

三菱重工エンジンシステムTV会議用 TVシステムの納入(東京本社・中部支社・メイキエンジン製造部・西日本支部・九州支部)

軽井沢奥山邸  AVシステム リノベーション

株式会社LDH 受付プロモーションビデオシステム及びマルチTVシステム改修工事

株式会社ナムコ 新本社ビル会議室AV移転工事

株式会社ナムコ 各店舗映像音響システム工事(徳島店・佐賀店・京都店・那覇店・巣鴨店・梅田店・大日店・熊谷店・横浜店)


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